玉城流琉扇會平田行正琉舞道場
第2回親子リサイタル「うりずんに舞う」
平田　智之（ヒラタ　トモユキ）
1994年

「加那（かな）」は女性の名前です。
原歌の加那よーは美少女加那がなかなか愛を聞き届けてくれない、
ともどかしがっている青年の古典的情緒を行儀良く歌っているのですが、現代で歌われている「踊り加那よー」は天真爛漫に自由恋愛を語りかけている連歌で、足取り軽く自由奔放に踊りまくる青春の歌です。
この様な踊りを俗に「姉子踊り（あんぐゎうどぅい）」と呼び、士族の婦女子に対して百姓女の踊りです。
大地を踏みしめて土地神への奉納のであり、後の雑踊りはこの庶民の姉子踊りを基礎にしたといわれています。

【歌詞】
1.加那ーよ 面影ぬ立てぃばよ
　加那よ　 宿に居らりらん
　ハルヨンゾヨ
　加那よシーシッ
〈加那よ　あなたの面影が立つと　　
　家にじっとしていられないよ
（じっとしていられない）〉

2.でぃちゃよ押し連れてぃよ　
　加那よ　 遊でぃ忘りら
　ハルヨンゾヨ
　加那よーシーシッ
〈さあ　一緒に
　しべてを忘れて遊ぼうよ〉

3.加那よ　貫木屋ぬ離屋よ
　加那よ　 手さじぬち立てて
　ハルヨンゾヨ
　加那よーシーシッ
〈加那よ　貫木家（ぬちじやー）の離れ座敷にて
　手ぬぐいの織機をおいて〉

4.我思る里によ
　加那よー情呉らな
　ハルヨンゾヨ
　加那よーシーシッ
〈私の愛おしいあなたに
　情（愛）のこもった手ぬぐいをあげよう〉

5.加那よ　 情き呉るびけいよ
　加那よ 　手さじ呉てぃぬーすが
　ハルヨンゾヨ
　加那よーシーシッ
〈加那よ　情け（愛）のこもった手ぬぐいだけもらって
　何になるの〉

6.腰くん締みるよ
　加那よ　ミンサ呉らな
　ハルヨンゾヨ
　加那よーシーシッ
〈それよりも加那よ
　お前の腰ひものミンサー帯をほどいてくれた方が
　よほど嬉しいんだよ〉

7.加那よ　遊でぃ忘ららんよ
　加那よ　 踊てぃ忘らな
　ハルヨンゾヨ
　遊ばな今日や
〈加那よ　遊んで忘れようか
　今日は踊ってすべてを忘れようか〉

8.思勝てぃ行ちゅさよ
　加那よー　彼女が情
　ハルヨンゾヨ
　でぃアン小　とぅんけーれ
〈思いはつのって行くばかりだ、加那よ
　お前の情け深さが忘れられない
　おねがい　あんぐゎ（娘さん）　振り返ってくれ〉

＃琉球舞踊　＃沖縄　＃伝統芸能　＃伝統文化　＃踊り　＃レッスン　＃古典音楽　＃琉球　＃お稽古　＃男性舞踊家　＃組踊　＃公演　＃古典舞踊　＃加那よー　＃姉子踊り　＃加那　＃平田　＃琉舞道場