心の不調を感じたときにどうすればいいのか
精神科医がこころの病気を解説するCh 精神科医がこころの病気を解説するCh
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 Published On Premiered Apr 25, 2024

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00:00 OP
01:29 質問:心の不調が現れたとき、いつ誰に相談すれば良い?
10:42 質問:病院とクリニックの違いとは何ですか?
11:47 質問:心理士とカウンセラーの違いは何ですか?
18:18 質問:人に相談することに抵抗感を持つのはなぜですか?

本日は、心の不調を感じたときにどうすればいいのか、というテーマでお話しします。

この後ろにあるホワイトボード2枚は、僕の診察室に置いているホワイトボードでして、ひっくり返すと反対側は白い面になるんですが、このホワイトボード2枚を置いています。
基本的にはこの2枚のホワイトボードを使って説明をしているんです。

これを「益田式治療メソッド」と言ったり、「共創のメソッド」と言ったりして、共に創ったと言うんですが、共創のメソッドと言ったり、色々話をしていきたいなとは思ってるんですけど、今後。
先週もお話ししたんで今日はやめます。

左側がセルフケアを中心とした前半部分の治療論です。
右側は対人関係などを説明した治療論の後半戦となっているという感じです。

頂いた質問にお答えします。

◾️質問:心の不調が現れたとき、いつ誰に相談すれば良い?

心の不調を感じたときにどう対応すべきか、という質問を頂いたのでお答えしようと思います。
これは「心の不調が現れたときに、どのタイミングで誰に相談すればいいんでしょうか?」と言う質問ですね。

どのタイミングというのは結構難しいんですが、ちょこちょこ人に相談するのがまず大事なんです。
自分の感情をちょこちょこ言語化して言ってみる。
そうすると、相手の反応を見つつ、自分はこんなことを感じてるんだな、ということがわかったり、相手のアドバイスをもらうことで、こんな考え方ができるんだ、と考え方に柔軟性を持つとか。

人間はそもそも群れの動物なので、自分にとって不安なことや心配なことを人に話したいという欲望があるんです。
群れの動物なので、鳥がピーピーと鳴いてるのと一緒なんですけど、喋ると気持ちよくなるんですね。
快不快で人間は生きるように本能的にプログラミングされてますから、嫌なこと、困ったことはすぐ言いたいという本能があるし、言うと楽、気持ちよくなるという本能があります。

これは何のためにあるかというと、危険を集団でシェアするためです。
原始時代だったら、あそこにリンゴがなってて美味しいんだけど、その前に熊がいるよ、蛇が出るよ、だから危険なんだよ、あの崖は危険なんだよ、とみんなでシェアすると集団の生存率が上がるじゃないですか。
だから言わせたいんですよ、種の本能として。
人間というのは不安なこと、困ったことは言うようにプログラミングされている。
そして現代になっていって、より複雑化したときにもその本能が受け継がれていて、個人的なものから仕事の悩みまで言いたいという欲望があります。

相手も聞きたいんですよ。
ある程度普遍性があるものであれば、自分にも起こりうる問題であれば、聞きたいんです。
不動産で騙されちゃったよという話は聞きたいんだよね、自分も騙されるかもしれないから。
あの上司に怒られちゃってさ。
聞きたいのよ、上司に怒られる可能性もあるから、他の人も。

どんどん細かくプライベートになっていくと「さすがに…」ということあるかもしれないけど、基本的には自分にも起こるかもしれないから、「いや、失恋しちゃってさあ」と聞きたいのよ。
だって失恋するかもしれないからね、みんな誰しもが。
そういうことだったりします。

ちょこちょこ相談すればいいのですが、もうちょっとメンタル疾患として相談したいときはどうなのかというと、基本は僕、マインドフルネスを利用してくださいと説明してます。

目を閉じて深呼吸をする。
頭の中に何か浮かぶ、浮かんでは消え、浮かんでは消えるんですけど、この浮かんだ考えを追いかけ過ぎず「イカン、イカン」と思って呼吸に集中する。
呼吸に集中してるんだけど、知らないうちに何かを考えてしまう。
考えてしまうけど「イカン、イカン」と思って、また呼吸に戻る。
ゆっくり呼吸をしてると、心臓の動きもゆっくりになっていき、そしてゆっくりになっていくと、頭の中もだんだんリラックスしてくるんです、脳みそと心臓はリンクしていますから。
心臓と呼吸はリンクしているので、焦っていると知らないうちに呼吸も心臓も速くなって浅くなるんです。
だけど、そこを強制的にグッとゆっくりにしてあげると頭までリラックスしてくる。

これがマインドフルネスというか、座禅の真髄ではあるんですけど、これを5分できるかというのを1つの目安にしたらどうですかと僕は提案してるんです。

患者さんは5分続けられないですね。
色々な理由をつけてできません。

無駄だと思うから、落ち着かない、嫌なことを思い出してしまう、だんだん息が上がってくる、と言うんですけど、5分できない場合、5分できずにスマホをいじってしまう場合は、やはり通院をした方がいいという目安です。

休む、助けを求める、信頼できる人の言うことに従う、そして自己肯定感を高めることだけをしていくという1番のフェーズになります。

5分~30分くらいの間だったら、マインドフルネスをしつつ色々な心のことを学んだり、色々なことを学び、そして自分と向き合うようなことをしていけばいいです。

30分以上できるのであれば、様々な目標、目的があると思うんですけど、それがたぶん自ずと浮かび上がってくるはずですから、計画を立てて行動修正をしていけばいいんです。
行動して、その結果に合わせて修正していく。
様々な目標、目的があると思うんですけど、それに合わせて計画を立てていくということになります。

目標、目的、計画が複雑であるのであれば、一人では難しいので、AIを使ってもいいし、信頼できる人に相談してもいいし、ロジカルにやっていくためには様々なテクニックがあります、紙に書く、図表を作る、プランを立てるときには色々なテクニックあるんですが、そういうトレーニングをしていくということになるんですけど、基本的にはこのマインドフルネスを応用していくということになります。

心の問題もビジネスと一緒です。
ビジネスでどういう風に計画を立てるのか、勉強や研究でどういう風に計画を立てるのかと基本的に使う回路は一緒なので、心の問題だからといって特別な考え方をする必要はないんです。
論理的かつ倫理的に合理的に考えていくことで問題は解決できますから、基本的にはそういうことになります。
5分できない、30分できないとかであればプロに相談してみるのもいいかなと思います。

誰にというのが難しいですよね。
精神科医なのか心理士なのか、信頼できる人に相談すべきなのかということになりますけど、どこでもいいといえばいいと思います。
精神科医やカウンセラーだったら、もし自分が違うなと思ったら、あの先生に相談したらとか、あの人に相談したらいいよ、と言ってくれますから、困ったらすぐ誰かに相談すれば、次あそこに行ったら?と言ってくれますから、いいと思います。

信頼できる人とはどういう人なのかということですけど、精神医学的な知識がある程度ある人だったり、科学的な知識、科学的な考え方ができる人、自分の主観を押し付けない人、論理的かつ倫理的な判断ができる人、持論を押し付けすぎない人、わからないことはわからないと言える人、こうなんだよ、とわかりやすい答えをスパッと出さない人が正しいと思います。

人生の問題は基本的に、整理をしていく中で答えが出ないものに到達するんです。
どんどん整理していくと、最終的にはトロッコ問題と呼ばれるような問題にまで到達します。

トロッコ問題とは何かというと、ブレーキが壊れているので、このトロッコはどっちかにしか行きません、片側には一人の若者がいます、もう一方に行くと5人の老人がいます、どちらかを轢き殺さなければいけません、と。
あなたはどちらに進みますか?という哲学でよく使われる思考実験なんですけど、これは様々な哲学の理論や立場によって答えの出し方は違うんですけれど、どっちが正しいというのはないですよ、こちらを立てればあちらが立たず、あちらを立てればこちらが立たずみたいな形なので。

でも、この状態まで整理してあげるということなんです。
例えば、浮気した旦那がいる、私は離婚したい、と。
でも離婚したら子どもの問題があるし、養育費の問題、教育費の問題がある。
どっちがいいんですか?

これは答えが出ないですよ。
答えが出ないんですよ、どっちもメリット、デメリットがあるから。
でもそういう状況まで整理していったときに、じゃあ最後どうしますか、というところまでやっていくというのが精神科や相談ということでもあるし。

ここまで整理したときに、答えを押し付けてくる人というのは良くないんだよね、じゃあこっちはこういう良さがあって、こっちはこういう良さがあるね、どっちがいいんだろうね、という人が信頼できる人だということですね。答えが出せないので。
それが倫理的な人たちということになります。

■質問:病院とクリニックの違いとは何ですか?

基本は一緒なんですけど、病院だと入院施設があるとか、内科、外科の先生がいるので、心の問題じゃない場合、例えば最近落ち込んで調子が出ないんですよね。
でも実は貧血が原因だったとか、実は甲状腺機能低下症だった、実はガンがあってガンからくる体力低下だった、他の病気の可能性もゼロじゃないんですね。

息切れがしてうつなんでしょうか?実は不整脈だった、心筋症とかだったとか、あったりするので、そういう身体の鑑別をすることを考えると、基本的に総合病院がいいと思います。

★動画の文字起こしはこちらのnoteに【全文掲載】されています。
https://note.com/wasemenblog
(文字起こし自体がない動画もあります)

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